喪中葉書が届いて・・・

「奥さんお元気ですか?」「それが・・・」
家内と一緒に行った馴染の店は、家内との想い出があって尋ねられると涙が止まらなくなるのであえて避けて来ました。
そのお店も、入院する前以来なので、もう二年以上行ってませんでした。多分「突然来なくなった。何故?」と、思ってられたかも知れません。
飲食物を提供する私どもは、突然来なくなったお客様がいると、まず「何か不味い事があった?」(たとえば髪の毛や虫が入っていたとか)と、考えます。文句を言ってくれる人より、黙って来なくなるお客様が一番怖いのです。
以前経営していたうどん屋では、お客様を通して「トイレに行って手を洗わない」と、言う常連さんからのクレームを聞いた事があります。
トイレ行って手を洗わない事はなく、トイレの中に洗面所があってきっちり洗剤で洗っていたのですが・・・(それ以来、私はトイレの洗面所で洗わず、必ずお客様の目の前で洗うようにしています。
話が逸れましたが、マスターから「お気を落とさずに・・・」と、気遣いの言葉を頂き、「今度、家内の想い出話をしに行きます」と、笑顔で別れました。
最近、喪中葉書で、家内の急逝に驚かれ連絡をくれる友人が多く。
写真のOさんも、喪中葉書を見てお店を訪ねてくれました。
彼とは、高校三年時のクラスメート。
大学は別々だったけど、趣味(競馬、麻雀)が一緒で高校卒業後も付き合いがあって、「テンポイントのお墓参り」が目的の北海道旅行も彼と一緒でした。
高校時代、斜め前の席で授業中に競馬新聞を見ている彼を発見。「こらー!授業中に競馬の予想したらあかんやろ!」と、声を掛け。以来、土曜の午後は、サンテレビの競馬中継を見ながらノミ屋に電話してました(時効なのでバラしますが)。
以来、競馬を一番の趣味として来た彼も競馬歴四十余年。時々、訪ねてくれる私の店で、まさかエイシンの平井オーナーにお会いできるとは夢にも思わなかったでしょう(このツーショット写真は、彼のお宝写真になるかも)。
この日は、お昼にも中学時代の同級生Sさんが、喪中葉書が届いて尋ねてくれました。
向かいのロイヤルホストで昼食をとりながらの想い出話。Sさんは、私の中で「いい奴」。家内にも、親友の一人として紹介してました。
大学時代に、「スナック遊び」を教えてくれたSさん。朝まで飲んで、ディスコで知り合った女の子と六甲山へドライブ。まさに泥酔状態での死のドライブ。よく無事で帰れたもんです。
大学を中退してホテルマンになったSさんは、定年で今は嘱託として働いているそうです。

久し振りのご来店だったのは、とんとんさん。
「いつ以来ですか?」
「五年振りです」
とんとんさんは、POGの第二回大会から七回大会まで六年連続参加。優勝こそなかったものの、準優勝二回、三位一回の優秀な成績を上げられてました。
中でも愛馬入札となった馬吉さんとのシバキ合いでは、どちらも0P(お互い譲り合った結果ですが)。
「お前ら愛馬心ないんかい! 100Pぐらい出せよ」と、司会者に詰られ大爆笑でしたが、ジャンケンでゲットしたトールポピー号は、ジュベナイルとオークスの二冠制覇。POG準優勝に大きく貢献しました。
「日記は、ちょくちょく見てましてね。マスター、奥さんを亡くされたそうで・・・」と、切り出したとんとんさん。
「白血病を発症して以来15年。いつかはこんな日が来ると覚悟はしていたつもりなんですが、当時は落ち込みましたねえ」と、当時の事がまた想い出され・・・とんとんさんから意外な言葉が。
「私も五年前に家内を亡くしましてねぇ~」
「えっ?そうだったんですか・・・」
六年前のPOG参加を最後に、ぱったりとお店に来られなくなった原因が、ここにありました。
「確か娘さんがいらっしゃましたよね」
「三人います。一番下が中学二年だったんで・・・」
「それは大変だったでしょうね」(競馬どころじゃなかったようです)
「日記を見て、マスターを元気づけないとと思って来たんですけど、元気そうで安心しました」
「いえ、こちらこそ知らなかったとは言え、申し訳ありませんでした」
今は、一口馬主(キャロット)をやめたけど、馬券はたまに買っていると言うとんとんさん「次、いつ来るかわかりませんけど、また来ます」と、お帰りになりました。よいお年を♪
写真は、ぽにょさんのブログからパクらせてもらった後藤ジョッキーから、ファンの皆さんへのプレゼント。
有馬記念の日。開門前に並ぶファンに、サイン入りのほかほかカイロを配ってくれたそうです。
私は、アロンダイト号の祝賀会で一度だけお会いしただけですが、本当にファン思いのいいジョッキーを亡くしました。ぽにょさんのブログでは、そんな後藤ジョッキーの話が綴られています。
ぽにょさんのブログ(http://ameblo.jp/senna351103/)
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